仕上げ磨きは何歳までするべきか、また仕上げ磨きのメリットとやり方について現役歯科衛生士が解説していきます。
仕上げ磨きは、子どもの歯磨きにおいて非常に重要な役割を果たします。特に幼い子どもは、自分だけでしっかりと磨くことが難しいため、親や保護者のサポートが欠かせません。一般的には、子どもが自分で歯磨きができるようになるまで、つまり6歳から8歳頃まで仕上げ磨きを続けることが推奨されています。ここでは、仕上げ磨きの方法やそのメリットについて詳しく説明します。
仕上げ磨きは何歳まで?
子どもが自分で歯磨きができるようになる年齢は個人差がありますが、一般的には6歳から8歳頃が目安とされています。この頃には、子どもも歯磨きの重要性を理解し、基本的な磨き方を学んでいます。しかし、まだ完全に自分一人で磨くことは難しいため、親による仕上げ磨きが必要です。特に、奥歯や歯の隙間など、磨き残しが多くなる部分を重点的にケアすることが大切です。
仕上げ磨きの仕方
1. 準備を整える
まず、子どもが快適に立てるか、座れる位置を確認します。鏡の前で行うと、自分の歯を見ながら磨けるため、子どもも安心です。
歯ブラシは子ども用のものを選び、柔らかい毛先を使用します。また、フッ素入りの歯磨き粉を使うと効果的です。
2. 正しい姿勢で行う
子どもを膝の上に座らせ、頭を少し持ち上げた状態にします。これにより、親が歯を磨きやすくなります。
3. 磨く順番を決める
磨く順番を決めておくと、磨き残しを防ぐことができます。例えば、上の歯から始め、次に下の歯、最後に奥歯に移ります。
4. 優しく丁寧に磨く
歯ブラシを45度の角度で歯に当て、優しく小刻みに動かします。前歯や奥歯、内側の面もしっかり磨きましょう。特に奥歯は磨き残しが多くなるため、念入りに行います。
5. 仕上げにフロスを使う
歯と歯の隙間にはフロスを使って、汚れを取り除きます。これにより、虫歯や歯周病のリスクを大幅に減少させることができます。
6. 楽しい習慣にする
磨く時間を楽しむことが大切です。歌を歌いながら磨く、絵本を読み聞かせるなどして、楽しい時間にする工夫をしましょう。
仕上げ磨きのメリット
1. 虫歯予防
幼い子どもは歯磨きが不十分なことが多く、虫歯のリスクが高まります。親による仕上げ磨きにより、磨き残しを防ぎ、虫歯の発生を大きく抑えることができます。
2. 歯の健康を守る
仕上げ磨きは、歯だけでなく歯茎の健康にも寄与します。歯茎のマッサージ効果があり、血行を促進し、健康的な口腔環境を保つことができます。
3. 歯磨きの習慣化
仕上げ磨きを通じて、歯磨きが日常生活の一部となります。子どもは親の姿を見て、歯磨きが大切であることを学ぶため、自然と自分でも行う習慣が身につきます。
4. 親子のコミュニケーション
歯磨きの時間は親子の大切なコミュニケーションの場となります。子どもと一緒に楽しみながら行うことで、信頼関係を深めることができます。
5. 歯科医療への抵抗感の軽減
定期的に歯医者に行く際、仕上げ磨きでのケアを行っていることで、虫歯の発生を防げているため、歯科医師への恐怖心を軽減できます。歯医者に行くことが「怖い場所」ではなく、「健康を守る場所」として認識されるようになります。
6. 全体的な健康意識の向上
歯の健康が全身の健康にも影響を与えることが知られています。子どもが口腔ケアに対して意識を持つことで、全体的な健康への関心が高まり、食生活や生活習慣にも良い影響を与えることが期待できます。
まとめ
仕上げ磨きは、子どもの歯の健康を守るために欠かせない重要なプロセスです。正しい方法で行うことで、虫歯を予防し、歯磨きの習慣化を促進し、親子のコミュニケーションを深めることができます。子どもが自分で磨けるようになるまで、親がしっかりとサポートし、健やかな口腔環境を整えていきましょう。